電子メールによる情報共有の問題点と、トラブル回避のための3つのポイント ~ケース・その3~

こんにちは。
Plusプロジェクトマネージャーの今村です。

 前回、前々回に引き続き電子メールによる情報共有の問題点を、いくつかのケースを事例として紹介し、その解消方を考えていきたいと思います。

  • (ケース1)担当者の退職などにより、過去のプロジェクトの情報が散逸した
  • (ケース2)返信の繰り返し、分岐、転送、再スタートなど、議事が煩雑になった
  • (ケース3)誤送付や、メーリングリストなど不特定な宛先へのファイルの大量送付により、機密情報が不適切な状態となった

 今回は、その中のケース3、誤送付と、添付ファイルの大量の宛先への送付について解説します。

(ケース3)誤送付や、メーリングリストなど不特定な宛先へのファイルの大量送付により、機密情報が不適切な状態となった

トラブルの発生するケース・誤送付

 電子メールは、毎回の送付の度に送付先を指定しなければならないメディアです。
 普段は送付先へ返信を繰り返すため、誤送付の発生はそれほどでもありませんが、それでも、以前送ったメールをテンプレートとしてコピーした場合や、途中から送付・転送先を変更えた場合など、本来送るべきでない宛先に送付してしまうことが時々発生します。
 しかも、その送付先誤指定の危険性は、メールの送付先全員がいつでも引き起こす可能性がある非常に厄介なものです。

(イメージ)誤送付

トラブルの発生するケース・過大な送付先への情報の送付

 業務の内容について電子メールでやり取りする際、経緯の共有や、問題を未然に防ぐ目的で、直接の連絡相手に加え、念のために広めに宛先に指定しておくことがあります。
 その際、指定の手間や漏れを防止するため、宛先にメーリングリストをいくつか指定している場合も多々あると思います。業務のメンバーに共有するために業務のメーリングリストを指定、上司に共有するために部署のメーリングリストを指定。。。といった具合に、グループの一部の人に共有したいがために、本来に知らせる必要のない多くの人にメール上の情報が対象に送付されてしまいます。
 また、前述の通り、情報漏洩は、そのメールに本来関係あるかないかにかかわらず、メールを受け取った全員が引き起こしてしまう可能性があるのです。

(イメージ)メーリングリストへのファイル送付

問題点の整理

  • メール送付先の指定ミスで機密情報の漏洩が発生する
  • 送付先指定ミスはメールのやり取りの間、すべての送信者(返信・転送)、すべての送付タイミングで発生する可能性があるため、リスクの低減が難しい
  • メーリングリストを宛先(または周知やチェックのためのCC)に指定した場合、プロジェクトに直接関係のない人に、添付ファイルが送付されてしまう
  • メールが大量になりすぎて、情報が埋もれてしまう、または、責任の主体性が失われがち。

Webツールを用い効率的な解決策

 誤送付や、過大な送付先への情報の送付は、Webストレージとコミュニティがセットになったツールを利用することで回避できます。
 コミュニティの資産(コミュニティの情報、会話履歴、添付ファイル)へのアクセス権はコミュニティ管理者が管理し、会話や、ファイル更新の際の通知先も、原則コミュニティ参加者の中から選ぶため、参加者の毎回の操作の度に情報が漏洩してしまうリスクはなくなります。

(イメージ)コミュニティ型ツールの利用

メリット

  • コミュニティ管理者がコミュニティへの参加者を一元管理できる
  • 通知先はのコミュティ参加者に限られるので、誤通知がなくなる
  • コミュニティへの参加・退出はいつでもできるため、必要な時にだけ必要なアクセスを許可することができる
  • ファイルや、会話履歴などの情報資源へのアクセスを一元管理できる

 いかがでしょうか、ここまで3回にわたって紹介してきたトラブルはいずれも、皆さんの業務で発生したことのあるものではないかと思います。

 それぞれの回で紹介した解決法を踏まえて、次回は、このようなトラブルを回避するための運用やツール選びにおいて抑えておくべきポイントを整理していきたいと思います。

電子メールによる情報共有の問題点と、トラブル回避のための3つのポイント ~ケース・その2~

こんにちは。
Plusプロジェクトマネージャーの今村です。

今回は、前回の投稿、「電子メールによる情報共有の問題点と、トラブル回避のための3つのポイント ~ケース・その1~」に引き続き、電子メールを利用することによるトラブル事例を紹介していきます。

前回、電子メールの運用でよく発生するトラブルとして、下記の3点を挙げました。

  • (ケース1)担当者の退職などにより、過去のプロジェクトの情報が散逸した
  • (ケース2)返信の繰り返し、分岐、転送、再スタートなど、議事が煩雑になった
  • (ケース3)誤送付や、メーリングリストなど不特定な宛先へのファイルの大量送付により、機密情報が不適切な状態となった

今回は、(ケース2)についてよくある事象とその解決策を考えていきます。

(ケース2)返信の繰り返し、分岐、転送、再スタートなど、議事が煩雑になった

トラブルの内容

 電子メールは、テキストの文章を本文として送付しあう単純なツールです。その本文は、最短、「了解です。」の一言から、10以上の課題リストを列挙して、連続的なやり取りの中で議論するといった長い本文を持つものまで様々です。
 また、その返信、転送のやり取りの過程で、議論が枝分かれしてしまったり、途中で切れてしまったり、議論が結論づかなくなってしまったりという事象がしばしば発生してしまいます。
 これは単に履歴保全の面だけでなく、議論の質にも影響する大きな問題です。

イメージ

問題点

  • メールの返信・転送が繰り返され、メール本文がどんどん長くなる
  • メール内に複数の課題がある場合、やり取りの途中で徐々に結論が出るため、最終的に全課題の結論が出たのかあいまいになってしまう
    (小さな問題の確認が残ると、それだけのため返信しづらい。大筋の結論が出た後、細かい確認を何度もされるとうるさい)
  • 取りまとめの作業が大変。取りまとめ役が作業者を兼ねている場合は、負担が集中してしまう
    (往々にして、仕事ができる人の作業時間が、取次に割かれることとなる)
  • 技術的な問題など、別の担当者に確認する場合の転送・回答内容の本筋への転記など手間がかかる
  • メールのやり取りの途中て、転送や、分岐が発生し、議論の本筋がどこにあったかわからなくなってしまうことがある
  • 同じテーマで別のメールのやり取りが発生してしまう
  • メールのやり取りの途中からやり取りに加わると、状況がわからず判断が遅れる

Webツールを用い効率的な解決策

 ここでは、Web上にコミュニティを作れるツールを利用して、コミュニティ上のチャットや、ファイルフォルダを用いて情報のやり取りを行う方法をお勧めしたいと思います。
 議論をやり取りする上では、電子メールも同じようにも思えますが、チャットであれば、会話の履歴上、1つの発言は、コミュニティ上のタイムライン上、1本しかなく、議論が枝分かれすることはありません。

メリット

  • 要望や課題への回答や結論の記載場所を一元化できる
  • メッセージ送信の度に毎回宛先を指定する必要がない、CC指定抜けもない
  • 参加者が増えた場合のキャッチアップはチャットタイムライン上で行うため、引継ぎ齟齬が起きづらい
  • 管理職含め、サポートメンバーはとりあえず参加しておいて、必要な時だけ随時議論に参加するということも可能
  • 必要に応じてコミュニティーを分けることができる
    (例の場合、外部業者をコミュニティAの情報を参照させるべきか否かで、コミュニティを分けています)

注意点

  • チャット主体のツールの場合、新規参入者、が履歴にアクセスできない場合があります。
  • 仕事を隠そうとする人がいます。証跡を残さないためにチャットに書き込まない人がいます、不確定事項であろうと、悪いことであろうとひとまずは、チャットに書き込むことをお勧めします。

いかがでしょうか、皆さんの業務では、このようなトラブルについてどのように対策されていますでしょうか。
上に挙げました対策方法をぜひ参考になさってください。

それでは、次回は、ケース3の問題点について考えていきましょう。

電子メールによる情報共有の問題点と、トラブル回避のための3つのポイント ~ケース・その1~

こんにちは。
Plusプロジェクトマネージャーの今村です。

皆さんも、業務における連絡やファイル共有に電子メールを使用されることが多いと思います。
電子メールによる情報共有は、運用を始めやすく柔軟性がある高い反面、様々な問題もあります。

今回から数回、この問題について、問題の原因と、その解決法を考えていきたいと思います。

さて、皆さんの業務では、電子メールの利用により、このような問題が発生したことはありませんか?

  • (ケース1)担当者の退職などにより、過去のプロジェクトの情報が散逸した
  • (ケース2)返信の繰り返し、分岐、転送、再スタートなど、議事が煩雑になった
  • (ケース3)誤送付や、メーリングリストなど不特定な宛先へのファイルの大量送付により、機密情報が不適切な取り扱いを受けた

(ケース1)担当者の退職などにより、履歴情報が散逸した

トラブルの内容

 電子メールは社内アカウントであっても個人に紐づいたメディアです、そのため、時間の経過により、情報が散逸してしまうリスクがあります。
 それは、時間の経過により担当者の記憶が薄くなることもあれば、メーラーソフトを整理する際に消去してしまうこともあります。
 特に、担当者が退職してしまった場合などは、アカウント自体がなくなってしまうため、メール本文にのみ書かれた情報は、完全に紛失してしまいます。

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問題点

  • 時間の経過とともにやり取りの内容が散逸する。
  • 担当者の変更、派遣社員の撤退などでアカウント自体なくなると紛失してしまう
  • 言った言わない、のトラブルが発生する
  • 電子メールで、複数の課題(問題点1~5)を会話形式で議論した場合、各課題が徐々に結論づいていくため、各課題の結論が不明瞭になりがち、または、結論が付かない場合がある。

(業務として正しい解決策)ドキュメンテーションによる回避

 プロジェクトの内容に関する経緯などは全て議事録、変更履歴としてドキュメント化・ファイルとして保存するこことで、議論という流動的な情報を固定化し、最終生産物とともに保存します。

メリット

  • 議事、各課題の結論が常に固定的なファイルで追跡可能

デメリット

  • メールの転記にコストがかかる
  • コストを払って転記しても転記ロスが発生する(転記漏れ・誤転記・誤認識)
  • 管理コストは必ずしも生産物の品質にはつながらない …結果、作成しなくなる、作成してもチェックしなくなる傾向にある

Webツールを用いたより効率的な解決策

 Web上で運用されるチケット形式の管理ツールを用いて、コミュニケーションを行います。
全ての議事・会話の履歴をツール上で行うため、記載すると、転記の必要なく、資産として利用できます。

メリット

  • 議事、各課題の結論が全て追跡可能 
    (もし、誤認識や認識漏れがあったとしても、ツールに記載されている情報が全てあるといことが保証される)
  • Re、Re、Re、Re・・・の長い長い引用文を読む必要がない
  • 対象に関連する内容であれば、種類の違う情報でも載せられる(要望の内容、要望に対する金額)
  • 挨拶文など、生産物に関係ないことに割く時間が減る

注意点

  • チャット主体のツールの場合、新規参入者、が履歴にアクセスできない場合があります。ツール選びの際は気を付けましょう。
  • 証跡を残さないためにチャットへの書き込みをしないがいます、不確定事項であろうと、悪いことであろうとひとまずチャットに書き込むことをお勧めします。

いかがでしょうか、皆さんの業務でも、このような問題は頻繁に発生しているのではないでしょうか。

それでは、次回、ケース2の問題点について考えていきましょう。